老年内科
北九州市民の高齢化
2023年時点で、北九州市の高齢化率(65歳以上の人の比率)は約31%であり、政令指定都市の中でも特に高齢化が進んでいる都市とされています。
また、2019年の北九州市のデータでは男性の健康寿命は71.39歳、平均寿命は80.1歳で平均寿命と健康寿命の差は約8.7年、女性の健康寿命は74.39歳、平均寿命は86.5歳で平均寿命と健康寿命の差は約12.1年となっています。

健康寿命を延ばすために出来ること
健康寿命を延ばすためには、個人レベルでの意識と行動が重要です。
以下のような点に注意しましょう。
- 生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)を持っている方が多い。
- 腎不全や心不全のため、使いづらい薬があり確認が必要である。
- 認知機能の低下のため、薬の内服などの管理が困難である。
- 整形外科疾患(骨粗鬆症、圧迫骨折、変形性関節症)、眼科疾患(白内障)など内科以外の多くの疾患をあわせて持っている方が多い。
- 多くの種類の薬を処方され、薬ののみ間違い、のみ忘れや薬自体の相互作用が問題になる。(ポリファーマシー)
- 免疫力の低下により、風邪や肺炎などの感染症を起こしやすくなる。
- 加齢による性的機能の低下により筋肉量、筋力が低下するサルコペニアや、生活機能が障害され心身の脆弱性が出現するフレイルの状態に陥りやすい。
高齢の方の医学的な問題点
- バランスの取れた食事: 栄養バランスの良い食事を心がけ、塩分や糖分の摂りすぎに注意しましょう。
- 適度な運動:ウォーキングやラジオ体操など、無理のない範囲で運動習慣を身につけましょう。
- 十分な睡眠:質の高い睡眠を確保し、疲労回復に努めましょう。
- ストレスの解消:趣味やリラックスできる時間を作り、ストレスを解消しましょう。
- 定期的な健康チェック:定期健診を受け、早期発見・早期治療につなげましょう。
- 社会参加:地域活動やボランティア活動などに参加し、社会とのつながりを保ちましょう。
老年内科のよくある質問
- 老年内科とは何ですか?
老年内科では、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病の管理だけでなく、高齢者特有の認知症(物忘れ)、転倒、骨折、歩行障害、誤嚥、低栄養などの症状に対応し、全身の管理を行う診療を行っています。
- 高齢の父が非常にたくさんの薬を服薬しています。種類や回数の見直しを相談できますか??
高齢者では腎障害、肝障害などのため、通常より薬を減量した方がよいことがあります。
多くの種類の薬を飲んでいるときは、飲み合わせの問題が出ることや、薬による副作用も出やすくなります。
また、内服回数についても可能であれば1日数回よりも1日1回内服の方が、間違いなく治療を続けやすいです。
そのため、可能な限り薬の、量、種類、頻度を減らせるよう相談に対応しております。
ワンポイントアドバイス
健やかな状態を長く続けられるようサポートいたします。お気軽にご相談ください。
周囲の医院、病院や訪問看護ステーション、介護施設と連携を行い全人的な医療を提供しています。他の医院、病院の処方も確認し、なるべく少ない薬で効果のある治療を目指しています。
高齢者にすすめられるインフルエンザ、新型コロナウイルス、帯状疱疹、RSウイルスに対するワクチンについて情報提供し、積極的に行っています。
禁煙や日常生活指導などの予防医療にも力を入れています。
